再生紙の作り方
再生紙の作り方は、一般の紙の作り方とほとんど変わりません。
再生紙と一般の紙の製造の違いは、原料が違うということです。
紙の原料であるパルプにはいくつかの種類があります。
木材から作られるKP(Kraft Pulp:化学パルプ)GP(Ground Pulp:機械パルプ)TMP(Thermo Mechanical Pulp:機械パルプ)などと、古紙から作られるDIP(Deinked Pulp)があります。
そして、それぞれのパルプの配合する比率を変えることにより、いろいろな種類の紙ができるわけです。
たとえば、ノートのような真っ白な紙はKP100%で作られ、新聞用紙はKP、GP、TMP、DIPを適当な比率に配合して作られるのです。
再生紙の原料である
DIPの作り方
集団回収などによって集められた古紙は、古紙問屋で新聞、雑誌、段ボールなどに分別され、それぞれの古紙が使用される製紙会社に運ばれます。
運ばれた古紙は、温水や薬品とともにパルパーという機械に入れられ攪拌されます。
それによりドロドロに解きほぐされ、同時に印刷されていたインクも剥がされます。
次にフローテーターで空気の小さな粒(泡)にインクをくっつけて、浮上させることによりインクが除去されます。
そしてスクリーンという機械で、古紙中のプラスチックや金属などの異物を取り除きます。
そして、最後にウォシャー(洗浄機)で古紙中の汚れを洗い流せば、きれいなパルプ、すなわちDIPが出来上がります。
こうしてできたDIPとほかのパルプ・無機物・薬品を混合し、抄紙機で紙にしたものが再生紙と呼ばれるのです。
機械パルプ | 再生パルプ | 化学パルプ | |||
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パルプ名 | GP | TMP | DIP | NBKP | LBKP |
原料 | 皮をはいだ松などの丸太 | 針葉樹チップ | 古新聞などの古紙 | 針葉樹チップ | 広葉樹チップ |
製法 | 回転する円筒型の石に、木材を押し付けすり潰します | チップを加熱しすり潰します | 大型ミキサーで離解して、インクとパルプを分離 | 高温・高圧の釜の中で木材を薬品で煮て、繊維を取り出し真白に漂白する | |
特徴 | インクの吸収がよい。 不透明性が高い。 | 紙に嵩を付け弾力性が付きます。 | 省資源 省エネルギー | 長繊維で強いパルプ | 滑らかな紙肌を作る真っ白いパルプ。 |
機械パルプ | ||
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パルプ名 | GP | TMP |
原料 | 皮をはいだ松などの丸太 | 針葉樹チップ |
製法 | 回転する円筒型の石に、木材を押し付けすり潰します | チップを加熱しすり潰します |
特徴 | インクの吸収がよい。 不透明性が高い。 |
紙に嵩を付け弾力性が付きます。 |
再生パルプ | ||
パルプ名 | DIP | |
原料 | 古新聞などの古紙 | |
製法 | 大型ミキサーで離解して、インクとパルプを分離 | |
特徴 | 省資源 省エネルギー |
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化学パルプ | ||
パルプ名 | NBKP | LBKP |
原料 | 針葉樹チップ | 広葉樹チップ |
製法 | 高温・高圧の釜の中で木材を薬品で煮て、繊維を取り出し真白に漂白する | |
特徴 | 長繊維で強いパルプ | 滑らかな紙肌を作る真っ白いパルプ。 |
パルプを調合 ↓ 新聞用紙 |
一般印刷用紙 はがき用紙 書籍用紙 コピー用紙など |