紙ができるまで
	紙の種類は多種多様で、種類によって製造法も様々です。
	ここでは、上質紙を例にとってその製造法を説明します。
	紙の製造工程は、大きく分けると4つの段階に分けられます。
第1段階 パルプ化工程
	まず原料の木材片を、か性ソーダ主体の蒸解液を用いて木釜にて高温・高圧下で煮込みます。
	すると木材中の繊維以外の物は蒸解液に溶け込み、その後の洗浄機によって、繊維(パルプ)と蒸解液とに分離できるようになります。
	そしてスクリーンで塵などの異物を取り除いたあと、薬品で分離したパルプを漂白して、パルプ化は終了です。
 
第2段階 調整工程
紙の品質向上を図るため、パルプに染料や薬品を混合します。
 
第3段階 抄紙(しょうし)工程
	調整工程から送られてきたパルプを薄い紙にするため、100倍近くの水で薄めたパルプ溶液をワイヤーパート上に流し込みます。
	するとパルプが網の上に残ることにより、均一で薄いシートが形成されます。
	このシートはその後プレスパートに入り、ロール間にはさまれて脱水された後、さらに乾燥させるためドライパートに送られます。
	そしてサイズプレスで紙の表面に糊を塗り、ロールでしごくことによって表面の凸凹を減らし紙につやを与えます。
	そして一旦リールに巻き取られ、最終段階へ送られます。
 
第4段階 仕上げ工程
ここでは製品となるように規定の寸法に紙を裁断し、ワインダーで巻き取るか、カッターによって1枚1枚の平判へと仕上げられます。
 

 
         
        